Amazon.com、Google、エレクトロニック・アーツなどへの投資実績で知られるクライナー・パーキンス・コーフィールド・アンド・バイヤーズのパートナー、メアリー・ミーカー氏が、「2013年版インターネット・トレンド(KPCB Internet Trends 2013 )」を先月公表し、注目度の高いレポートは日本でも数多く取り上げられました。
ひと呼吸置いて、あらためて目を通すと、広告・PR業界の今後を占う上で重要なヒントが数多くありました。
1. メディアの接触時間と広告費
アメリカ人のメディアの接触時間の割合は、はテレビ42%、インターネット26%、ラジオ14%、モバイル12%、新聞・雑誌6%。一方で、広告費の割合は、テレビ43%、新聞・雑誌23%、インターネット22%、ラジオ10%、モバイル3%。
インターネットとモバイルの広告費の割合がその接触時間の割合に追いつけば、広告費は200億ドル(約1兆9600億円)以上増加する。
2. 写真がコンテンツの主役へ
インターネット上でアップロードされる写真は2005年以降爆発的に増加し、いまや1日50億枚以上です。Flickrが存在感を失う一方で、“消える”写真共有サービス「Snapchat」が急速に伸びています。
3. 動画も注目
毎分、100時間分の映像がYouTubeにアップロードされています。これは6年前の2倍。
6秒間の動画制作アプリのVine。1月以降急速に伸びてきており、iPhoneユーザーでは利用者が8%に達しています。最近、バージニア州リッチモンドの地方テレビ局が、Vineとリンクしたドッキリ番組を企画、制作したそうです。
4. Facebookは巨大だけど…
Facebookは、Google やMicrosoftに次いで全世界3位の訪問数があります。全世界で11億人の利用者のうち68%がモバイルから利用し、一人平均200人以上の友だちがいます。しかし主要なSNSでは唯一、この2年間でユーザー数の減少しています。
5. モバイルを1日中手放さない生活者
生活者はモバイル端末に1日150回以上、手を伸ばします。 iPhone美女でも、iPhoneを寝てるとき以外手放さないって女の子が多いです。
結果として、インターネットのトラフィックのうち、モバイルのシェアが急上昇しています。2010年5月時点で2.4%を占めるにすぎなかったが、2013年5月には15%に上昇。さらに、来年末までに30%を占めるまでに、モバイルインターネットが拡大する可能性があります。
6. インターネット端末が広がる
2年以内に、自動車内やテレビなど、パソコン以外の機器からのインターネットアクセスが増加するでしょう。また身体装着型の技術も進行中です。
7. QRコードは消える?
日本ではQRコードを見かけなくなりましたが、中国ではQRコードが社会に浸透しています。昨年900万件(前年比4.5倍)のQRコードが発行されました。
中国では墓石にQRコードを印刷するサービス(中国でモノを広めるための社長のブログ)もあるそうです。